最先端半導体製造会社「Rapidus」のニュース
トヨタやNTTなど日本の大手企業数社が出資した半導体製造会社が誕生するという報道がありました。
バブル崩壊後、失った30年と言われて久しいですが、どんなモノでも国内で製造していた80~90年代から
2000年代のグローバル化の流れになって、日本から様々なモノ作りの現場が無くなっていきました。
優れた技術者は海外の工場に赴任して日本式の品質管理の元に海外の自社工場による生産にシフトし、
また、それにより底上げされた海外の周辺工場や関連会社に委託生産を依頼するという流れになりました
気が付けば、日本の国内にこうした工業製品を作る技術者や職人はいなくなり、モノつくりの本場は
アジア諸国になっていったという状況です。
日本の商取引の慣例で、発注側が圧倒的なイニシアチブを取るという考えの中、海外のこうした工場には日本企業の希望する仕様と納期で様々な製品が輸入されてきました。
しかし、ここにきて、こうしたアジアなどに広がった半導体製造メーカーの需要に対する供給が圧迫され
また、その製品仕様の高度化から他の国や企業にマネの出来ない仕様となってきて、半導体製造は石油や天然ガスのように
供給できる国や地域が限定された、製造者側がイニシアチブを取れる製品に変わってしまいました。
私が学生だったころ、NHKで放送されていた「電子立国日本の叙事伝」という番組で、日本の大手、中小メーカーが
半導体技術を確立し、それを広めていくために奮闘していった様子を見ましたが。
あれから30年。まさに失われた技術と精神だと感じます。
新しい半導体製造会社には昔苦労した先人たちの思いを受け、先行している諸外国の技術をどん欲に取り入れつつ、若い技術者に頑張ってもらいたいものです。
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