失われる年間所得
日本経済では失われた30年という論議がさかんにされますが
賃金がほぼ横ばいで消費税が10%まで上昇したということは消費に使用できる所得は10%減っているという事で
ここにさらに電気、ガスなどの光熱費が大幅に値上がりされることになり
さらに消費にまわせる額は少なくなっていきそうです。
結局こうしたマイナス要因から日本の消費者は「安くなければ購入しない」という基本スタンスになり
企業は1円でも安くするために設備投資や人件費を削りまくり、現状の状況となっています。
90年代には今から見ると割と無駄な労力を作業者をあてがって処理する必要があり、こうした事が商品のコストにも反映していたのですが
現在は販売コストに見合った工数と人員をあらかじめ想定した上で価格に反映させるという
商品の開発や流通のコストダウンの方法が主流となり、仕事の所作にムダは少なくなりました
これだけシェイプアップされた各種業務体形の中でこれ以上の「安くしなければ売れない」という状況を維持するのは
本当に至難の業となってきます。
企業が生き残るためのコストダウンを採算ギリギリまで追求するか、すべての産業が値上げをして同時に従業員の賃金も引き上げていくようになるか、ここ数年こうした状況のもみ合いが続くでしょうね
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