届かない制服
入学式に発注した制服が届かない。
ムサシノ学生服の社長が会見を開きました。
コロナ過の中でメーカーや物流に例年では想定できない事態が発生しており、納期指定の商品が届かないという事態が起きています。
現在の製造流通はサプライチェーンが完全に整った状態で、必要最小限の資材の手配を行い、製造工程を経て、指定納期ぴったりに納品するという流れが一般的になっています。
昔は、メーカーが余剰に在庫を持ち、余裕のある指定納期の中で商品を調達する事が一般的でした。
余剰な原料在庫は利益を圧迫し、余分のある納期による商流は、売り場にストックするスペースや売れ残り在庫をうむ原因となります。
こうした無駄をなくすための物流改善を製造現場や販売ではこの20年続けてきました。
お客様の手元に安価な製品を指定した日に正しくお渡しする為のこうした仕組みは、以前のような余裕のある在庫や納期によるロスを極限までなくした状態でできあがっています。
今回の入学式に制服が間に合わない問題については、この会見を開いた販売店だけの問題ではなく
製造や物流すべてに関するサプライチェーンのどこかに狂いが生じたのが原因だと思います。
短納期で大量発送、大量発注が発生する業界は沢山ありますが、この物流波動が大きければ大きいほど、こうしたバランスの狂いによる影響も大きくなる傾向が強くなります。
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