RFID利用した物流
経済産業省は2017年4月18日、2025年までにコンビニエンスストアの全取扱商品に電子タグ(RFID)を取り付けて活用することについて、条件付きでコンビニエンスストア事業者5社と合意したと発表した。合意に参加したのはセブン‐イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、JR東日本リテールネット(JR東日本駅施設内の「ニューデイズ」を運営)の5社。
こんなニュースがでてからもう4年。あと4年でRFIDを全商品に取り付けて管理することが可能なのか?
さまざまな場所で実証実験や店舗展開もすすんでいますが、いまだ高いハードルなのがRFIDタグの価格と初期導入コスト
店舗側のコストもかかりますが、なによりメーカー、卸、物流事業者側のハードルも以前高いままです。
通常のバーコードシールに比べて、管理運用コストがかかるため、実店舗側での人件費コストの削減ができたとしても、倉庫側のコスト削減はさほど効果的に進まない事が多いのも実情です。
なにせ箱(ケース)に入れられた商品をRFIDで個数確認するよりも、単にパレットにつまれた数を目視した方が早く検数できてしまう場合も多いわけです。
さらに、物流事業の現場ではマスター管理を厳密に行い、書き換え処理を行って行く必要のあるRFIDタグの扱いができるようなスキルのある人が少なく、ますます導入を困難にしている要因となっています。
ユニクロなど生産、物流、店舗を一括管理する企業の場合、店舗も含めたトータルコストでの削減がRFIDにより可能となっていますが、生産・物流・店舗販売がそれぞれ独立している企業の場合は、どこが導入費用について負担するのが明確にできず、なかなか普及にいたりません。
昨今コロナ過で人材も不足している物流業界ではトラックのドライバーだけでなく、倉庫事業での人手も不足気味です。
こうした実情を踏まえて、政府にはこうしたRFIDのような進んだ設備に対する助成などを積極に進めてもらい、物流改革による景気回復を目指して欲しいと思います。
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