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2017年2月20日 (月)

倉庫保管された商品の災害時のリスク

2月16日に発生したアスクルの物流倉庫の火災はまだ鎮火をしていないようです。

アスクルの物流倉庫は約8割が焼損か。「ロハコ」商品は横浜のセンターで配送を対応(ネットショップ担当者フォーラム) - Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170220-00000001-netshop-sci #Yahooニュース

この倉庫、1万5000坪の保管面積をもつ、「メガ倉庫」と言われる巨大倉庫で、
火災の時には、構内の消防設備や指定平米数ごとの隔壁シャッターなど対策もされていたことだと思われます。
しかし、火災発生から鎮火のできない状況を報道で見ると、
倉庫の壁に窓がなく、放水がとどかない
2階、3階部分への延焼で放水が届かない
保管してある商材が紙などの燃えやすい部材が多く、火の勢いが強い
などといった、消火には厳しい条件が多いようです。
建物すべてを燃やし尽くすのではないかとても心配です。

圏央道周辺には15,000坪を超えるメガ倉庫が多数建築されています。
こうした倉庫はほとんどがコンクリート・多層階層作りになっています。
倉庫の建築費用は
平家建て鉄骨造りの建設費を100として
3階建て鉄筋コンクリート造り200くらいが目安といわれています。
建設費用は2倍ですが保管面積は3倍になります。
1階に比べて2階、3階の運用コストはあがりますが費用対効果は高い建設方法です。
ただし、一般の方々のイメージする2階、3階立ての建物と違い、
倉庫の場合、建物の天井高さは7~8m。普通の2階建て住宅の屋根の高さと同等の高さです。
これの3階立てとなると、高さは25m以上、7~8階建ての建物と同様の高さとなります。
しかも、壁面への保管効率や加重構造、倉庫内空調の効率化のため、窓は極力少なく設計されています。
ここで火災が起きて大規模に延焼したら消火は至難の業でしょう。
また、東日本大震災では、平屋倉庫または倉庫1階に保管された品物にくらべて、
2階、3階に保管した品物が地震の揺れで荷崩れして傷んだという話もよく聞きました。
地震の揺れは高層階の高い場所に保管されているものほど大きく揺れ、棚やラックから落下する
危険性がまします。
東日本大震災以降に建設されているメガ倉庫については、
こうした揺れに対応する免震構造を採用するケースが増えてきたようです。
起こりえる災害などに対して保管されている商品にどのようなリスクがあるのか、
荷主の皆様もこの機会に検証してみたらいかがでしょうか?

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