創業者の志、時代の変化
大塚家具の「お家騒動」が大きく報道されています。
現会長と社長親子の経営方針の相違から大きくなってきたこの騒動ですが
私も小さな会社ですが前社長との間には経営に関わる考え方の相違が色々とありました。
世代が変われば時代背景も変わります、かつて高度成長時代で日本の人口も増え、
所得も増えていた時代と、GDP減少、人口も減り若年就業者の年収は伸びない時代
それでも大塚家具は売上的には激減することなく一定の業績をキープしてきた企業です。
同業のニトリ、イケアなどの新興企業の売上げが爆発的に伸びていることを背景に
企業として時代の変化に取り残される危機感をいだくのは当然と思います。
自分も以前、大塚家具の接客を経験したことはありますが
大きな展示スペースに担当者が1名ついてくれて、選んでいる家具の特徴など事細かに
説明をしてくれました。寝具やインテリアにそれほど知識のない自分には大変ためになり
かつ納得のできる買い物ができる形態だと関心しました。
生活の一部となる家具ですから、ライフスタイルに一致しないものを購入すると
非常に後悔をします。どんなに安価なものだったとしても、長く使う可能性が高いものです
処分するにも大変な手間がかかるわけです。
大塚家具が家具量販店と正面から競合する業態になるかどうかはわかりませんが
私なりに危惧する点が2点あります。
1つは、既存の高価格帯の家具を買ってくれた顧客を逃すのではないかということ
もう1つは、物流に関する問題です。
家具の物流は他の商品と違い特別な運用をすることが多い業態です。
品物は大きく、最近の佐川、ヤマトなどの路線便では扱いを断られるケースもあります。
移動中の破損、傷が厳禁であることはもちろん、輸送後、各家庭への設置時のようじょう手間など
輸送時に関わる気の配りようも非常に高いものが必要になります。
同じ家具を扱うといっても、量販店向け家具と高級家具では、物流の動きが相当変わってきます。
単なる購買力、販売力だけではカバーしきれない問題が物流側で発生してくるのです。
今後の大塚家具の動向には物流の業界からも要注目ですね。
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