週刊ダイヤモンド 物流特集
今週発売の週刊ダイヤモンドで物流特集が掲載されていました。
ドライバーの人材不足問題から日本の物流システムの内容まで
細かに取材された読み応えのある記事です。
特にトラック不足、ドライバー不足による物流網の分断、遅配などに関する
問題定義に多くのページが割かれていました。
ドライバー不足、トラック不足の問題については、物流専門誌の月刊マテリアルフロー
でも、6月号、7月号の連載記事で細かく解説がされています。
トラックドライバーの人材不足については、6K=きつい、きたない、危険、給料が安い、休暇が少ない、カッコ悪い
というイメージ(実態です)からの敬遠と道路交通法改定による
4トン車の運転ができなくなったことが指摘されています。
確かに上記の要因はドライバー不足の原因でもありますが、
昨今のインターネットによる商流の進化によって、物流の形、利用者の希望が
大幅に変化してきているのも要因のひとつではないでしょうか?
着日指定、着時間指定もそうですが、季節の贈り物、祭事品対応での物流波動や
マスコミによる各種キャンペーン取り扱いによる物流波動への対応も
運送事業者にとっては悩みの種になることもあるようです。
月刊マテリアルフロー7月号には2トンから10トン車までの距離制運賃の推移が掲載されていますが
2014年現在の運賃は100kmを超える運賃に関しては20年前、94年の運賃の水準以下です。
大型車、中型車などの運用スキルと資格を要する仕事に対して、あまりにも安い労働力と対価を
要求している社会構造になっているというのが、ここ数年の物流利用者の嗜好と運営者の実情の
溝を深くしている要因でしょうね。
月刊マテリアルフローではこうした問題に対してさまざまな提言をしていましたが、
さらに、私なりに今後のトラック不足問題について考えてみました。
・工場(メーカー)は納期設定について、輸送時間=コストの認識を持ち計画を立てる
(出荷後の納品時間を早めたいならそれなりのコストを覚悟する必要があるということです)
・運転手の技能、所作の役割を限定かつ明確にする。
(運転手は納品後の荷降ろしなどを常識的な業務の一部のように行っていますが、こうした風習を
なくし、荷出・荷受企業それぞれが、こうした業務部分に関わるコストを負担する)
・車両の低燃費化、高安全化の技術を積極的に導入できるよう政府が援助をする。
(ハイブリッド、衝突安全防止、自動運転の技術導入をすすめる)
・女性のドライバー進出が可能な環境整備
(上記のような車両への安全技術や、所作の限定などを進めていく必要はあります)
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