佐川急便 運賃見直しの影響
3月20日付 通販新聞の中で 「サイズ別運賃要請の背景を聞く」という内容で
ヤマト運輸常務執行役員 長尾祐さんのインタビュー記事が掲載されていました。
要約すると
通販などの法人荷主に対して、いままで商品1個につき、サイズ、出荷範囲は無指定で
一律料金にて契約していたケースが多いが、それを、サイズ、配送地域ごとに適正な
運賃を今後請求するように改める。ということです。
今までは、多数の路線便業者とのシェア争いの中で、こういったサイズや配送地域を
考慮しない運賃形態を見積もってきたケースが多く、また、通販事業者もこうした
いわゆる路線便業者による【全国一律運賃】という契約内容にしたがって
顧客に対しても運賃一律といったサービスと提供していたことも多く、こうした
運賃設定の見直しに対して、顧客への対応を迫られる企業も多数あると思われます。
ヤマト運輸では、こうした運賃見直しのみでは単なるコストアップとなるが、ヤマト運輸が
提供する物流や決済、システムの構築やグループのソリューション機能など
総合的な提案によって、別の部分でのコストダウンを図っていきたいとのこと。
確かに、今までの物流費用削減でもっとも簡単かつ効果的な方法は、
運送費用を削減することでした。
それはすなわち、トラックや鉄道、船などによる荷物の移動に関わる費用の部分を
運送事業者のみの努力によって引き下げてもらうことで受ける恩恵だったわけですが
昨今見直しをされているトラック輸送の運転手の労務管理、運行管理の問題や
運転手確保の問題、燃料費・高速料金の高騰など、こうした運送会社内での努力は
限界というかすでに飽和している状態です。
これからの物流費用削減は、こうした運送費用の削減だけでなく、
倉庫費用、運用費用、システム管理費用などさまざまなコスト要因の中から
必要な作業工数を省くことなく、かつ、無駄となっている工程やシステム化可能な
内容を自動化していき、物流組織をシンプルにかつ高機能に運用することに
よって進めていくことが中心になっていくものと思われます。
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