中小企業経営者のための新春経営者セミナーに出席してきました。
講師はテレビ朝日コメンテーターの川村 晃司氏で、2011年の政治・経済の動向について
鋭い洞察と現状の動向を1時間半の時間にわたってお話されていました。
昨今は、韓国や中国、そしてブラジル・ロシア・インドといった新興国の経済的な追い上げや
それにともなう世界の政治的な主導権、そして世界における日本の存在感などが
いろいろと報道され、その内容も、
・日本には元気がなくこれからも上昇する気配はない・借金大国である・政治がまともに機能しない
などといったネガティブなものが中心になっています。
たしかに、戦後60年でこれだけの復興をとげてきた状況から最近の20年くらいの
状態を振り返ると、日本の成長は非常に鈍化していて、周辺諸国の台頭を目の当たりにすると
焦りの気持ちが大きくなります。
ここからは自分の主観ではあるのですが、
日本が急激な勢いで経済発展をしていた1970年~80年後半にかけて
その当時の全世界の経済状況の中で西側諸国のアジアの経済発展国は日本しかなく
西側諸国が考える先進国のテーブルの席にたまたま座れていただけであって
日本という国は、本当の先進国・・・いわば成熟した民主主義を実践している国に比べたら
経済活動以外の、国際交流、環境管理、生活、政治に対するプランなど
本当にたいした知識、経験しかもたず子供のような幼稚な国家だったと思うのです。
西暦2000年をすぎて、ようやく徐々に経験をつみ、人間でいえば青年くらいのレベルになってきた
のかなーなんて思います。
そんな日本人が、成長まっさかりの中国やインドの状況を見て感じる脅威のような気持ちは
そろそろ年齢的に体力の衰えを感じつつあるオッサンが、成長著しい中学生や高校生を
見る気分にも似た感じなのかもしれませんね。
なにかにつけて中国製品のパクリ疑惑であったり、マナーの悪さを指摘するのも
かつて自分たち日本の中にあった、同じような若かりし日の過ちを
すこし痛い思い出として感じているからなのかもしれません。
ただ、日本が他の西側先進諸国と同じように国家として年老いて
青年から初老、老人になってしまい、世界の舞台から消えていく運命だとするならば、
すでに大人の国になっていた他の先進諸国はもっとはやく老いていて世界の舞台から
降りているはずです。
あまり、考えたくないことですが
これら超大国が大国でありつづけていた理由というのは
国家が歳をとって老いる過程で、戦争や紛争などのカンフルを撃って
そのたびに若さを取り戻していったからなのではないでしょうか。
永世に戦争を放棄している日本では
このような手段はとれませんし、これからの世界においてこの様な手段で
国家の延命を図るということがないように
日本人一人一人が働きかけていかなくてはいけないと思います。
ただ、このまま老いていく国家の体制を
どのようにしたら若さを取り戻すことができるのか?
これは私たち40歳前後の世代につきつけられた命題なのだと思います。
この答えが見つからない限り、
失われた10年といわれる日本の迷走はつづくのではないでしょうか。
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